フジテックの改善~次のレベルへ
AVIはフジテックの弱点を解決するための包括的な具体策を提案しています。同提案はバランスシートの改善のみに焦点を当てるのではなく、戦略およびガバナンス上の課題にも着目しています。
- フジテックは、改善すべき領域を見つけ出し、変革プランを策定するために、社外の専門家の力を借りて抜本的な戦略の再検討を行うべきです。検討内容には、同業他社との合併の選択肢、製造の外注化、アフターサービス強化を含めるべきです。
- 資本効率改善の第一段階として、フジテックは、政策保有を目的とする上場株式の売却にコミットすべきです。また、新しい変革プランと共に、将来の資本的支出に対するハードルレートを規定し、明快で透明性のある資本政策を策定すべきです。
- ガバナンスを改善し社内を活性化するために、指名委員会等設置会社に移行し、経験豊富な独立取締役および会長を採用するための指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設置すべきです。独立取締役は経営陣による変革プラン実施を監督するための広範囲な権限を持つべきです。
フジテック株式の深刻な過小評価およびマージンを拡大できる多大な機会を考慮すれば、上述の提案を採用することは、企業価値の大幅な改善につながるはずです。
弊社は、フジテックがアジア市場において、アフター・サービスおよびテクノロジーに特化した業界トップクラスのエレベーター/エスカレーターメーカーに成長するために、サポートしていくことを所望しています。
最高経営責任者
ジョー・バウエルンフロイント
2020年05月12日
AVIについて
アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)は1985年にロンドンで設立され、日本市場において長年にわたる経験があります。近年日本では、コーポレートガバナンス改革により日本に対する関心が高まっています。当社では、そのような傾向からやがて大きな変革が起こると考え、ガバナンス改革によってもたらされる多くの投資機会をターゲットとして日本に特化したファンドAVIジャパン・オポチュニティー・トラスト(「AJOT」)を立ち上げました。このAJOTとAVIグローバル・オポチュニティー・トラスト(「AGT」)を通じて、当社では現在550億円を日本の株式に投資しています。 AVIは常に、市場での認知度が低く過小評価されている優良企業に、長期的な視点から投資しています。また、会社の経営陣や取締役会と協働して長期的な企業価値向上を目指しています。
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